気 ま ぐ れ 日 記   特別編 part2

SALONDORANJU in osaka

25/Nov/2008

David T.Walker live 2008 at Billboad live osakaをめぐる旅



pm6:30

 いよいよ、david t登場。今回は前回のメンツにキーボードが独り追加されてる編成。

 前回はツアーの初日を選んで聴いたのだけど、今回はツアーの最終日を選んだ。初日と最終日、その変貌ぶりを聴いてみたかった。

 今回は発売されたニューアルバムからの選曲が多く、1stは、コール&レスポンスが変幻自在の素晴らしい演奏だった。

 そして曲が進み、やはり演奏されたlovin'youは、やはり最高。ふと、横の女性を見ると涙ぐんで聴いてる。というか、オレが涙ぐんでるのだけど。いい歳した大人をただギターの音色ひとつで、魂の底から震わせるのは世界でこの人だけだね。


 1st setでは、前回見た以上の至近距離で鑑賞(本人から50cmくらいの距離)したので、より弾いてる内容、特に右手の使い方がよく解った。あの右手はほんとに異常な事をしてる。あの音は普通に弾いて絶対出ないトーンだけど、やはり普通じゃありません。言うなれば普通の「全て逆」です。

 しかしそれ以上に、今回はステージ上の音とほぼ同じ状態の音を聴いたので、実際本人が操っているダイナミズム、音量などがよく解った。


 david tの使用するアンプと同じアンプ(fender deville)を普段私は使用してるけど、あのアンプは普通の人には、使い辛い筈です。それもクリーントーンで鳴らすのは、特にアンサンブル上難しい。巷の下手なバンドなどで丁度良い音圧までvolを上げると歪むし、小さめだとトーンの関係上音が前に出てこない。

 ‥ところが、もう極上のトーンが目の前で鳴り響いてる。それはエレキよりもアコースティックギターに近い感覚です。

 前回も感じたことだけど、これぞ弦楽器の理想系。

 しかしこれは、バックのバンドの巧さ、特にドラムの巧さにもちょっと依存してる。

 今回感じたのは、david tのギターのみならず、バンマスとしてのオーガナイズの巧さ。

 これだったら、ピアニシモからフォルテシモまで自由自在に何処にでもいける。

 最高のフォルテシモのあとに、最高のピアニシモに持ってきたりする。こういう部分でバンドが前回より格段に良くなってる。

 ドラマーの東原力哉さんもこの様子を隣のテーブルで鑑賞されてました。

 巧い演奏、というのはこういうものだね。それは決して表面的技巧の幼稚な「ひけらかし」じゃない。「表現上必要な事」を最大限の効果で演出すること、これに尽きます。

 そして、今日は聴いてて、まるで宇宙を感じる様な素晴らしい演奏でした。

 
 とりあえず1stを終えて、ホテルに少し戻ってシャワーを浴びて休んで2ndに。高級ブランド店の並ぶ路面にはイルミネーション‥。


pm 9:30

 今度は、あえてbox席を予約して、PAから鳴ってる音で鑑賞。

 これがまた全然違う。

 さっき聴いたのがミュージシャン側の聴こえてる音だとすると、こちらが普段の観客の聴く音。または録音される音源の音。

 こちらはダイナミズムレンジが、低域側に強く、迫力のある音に成ってる。しかし、実際の本人の鳴らしてる音はやはり違うという事。勿論、このずれの状態を計算して創った音なのだけど。なぜならマイクセッティングに工夫が見られた。

 ある意味、リスナーが普通に楽しむ音としてはこちらが正解。

 オレンジジュースを飲みながら、そういう事を今度はじっくり聴いた。

 ‥しかし、もうこの素晴らしさの前には、言葉が出ないね。。。マエストロの風格の全てを味わった感じ。

 今日個人的に特に感じいったのは『street life』。昔からよく演奏してる曲だけど、歌ものでの伴奏が多いので、こうしてインストバージョンを聴くのは初めて。しかし、聴いた事のある誰の歌ものよりも、こちらの演奏の方が遥かにいい。。


 終演して、ステンディング・オベーションで客も含め皆で集まった時、それはまるで祝祭の様でした。




 そして、まだ、祝祭は終わりません。

 ニューアルバムのCDにサインをしてくれたのですが、なんと今日使用したと思しきピックをdavid tがくれた。『マジックピックをいるかい?』と聴いて、ごそごそとポケットから出して手渡された。

 あまりに驚いて『お〜〜っ!!!!』と叫ぶオレ。

 実は私はピックが欲しかった。しかし「ください」と言うのはズウズウしくて、なんだか気がひける…、漠然とそう思ってたら、向こうからくれるとは!!! 何かテレパシーでも伝わったのか???(ちなみに今日ピックを貰ったという人は他に居ないように見えるけど)。

 そして私は、『ギターを弾くためのアドバイスをどうか一言だけで私の為にしてください』とお願いすると、david tは答えてくださいました。

 この会話、実はこっそり録音してあります。

 私の宝ものです。そして私だけの秘密です。




pm12:00

 ホテルに戻ると、Hiltonのフロントフロアーには、もうクリスマスツリーの飾り。そこのソファーに座ってると、先程のキーボードお二人が部屋に帰ってきてた。どうやらdavid t御一行と同じホテルに滞在の模様。

 部屋で、ルームサービスを頼んで食べた。

 今日はぐっすり寝れそう…。



おやすみ、大阪。そして、ありがとうmr.david!





next